YouTubeなどで、かぎ針編みの動画を見ると、
おや?
この配信者さん、自分とかぎ針の持ち方が違う
と思うこと、ありませんか?
かぎ針の持ち方は、大きく分けてふたつあります。
「ペン持ち」と「ナイフ持ち」と呼ばれる持ち方。
- どっちの持ち方が編みやすいの?
- それぞれの持ち方、どのかぎ針が使いやすいの?
気になったので、調べてみた。
「ナイフ持ち」と「ペン持ち」と呼ばれる持ち方
それぞれの持ち方は、こんな感じ。
見たまんまの名前ですね。
わかりやすい。
ペン持ち(ペン型など) | ペンを持つように握る |
ナイフ持ち (ナイフ型、フォーク持ち、など) | 食事のナイフを持つように握る |
わたしは、子どもの頃からずっと「ペン持ち」でかぎ針編みをしていました。
YouYubeで、はじめて「ナイフ持ち」の方の手元を見て
こんな持ち方があったのか!Σ(゜Д゜)
とびっくり。
試してみたら、
なるほど、指が疲れづらそう!という印象でした。
どちらが「持ちやすい・編みやすい」はあるの?
指の使い方や手首の角度など、
「こちらの持ち方のほうが、人間の手には持ちやすい、編みやすい」
などはあるのかな?
日本では元々、「ペン持ち」(ペン型)の人が多かったそう。
たしかに、50年ほど前にわたしが教わったかぎ針の持ち方は「ペン持ち」。
よく一緒に編み物をしていた友人たちも、みんな「ペン持ち」でした。
そして、今までずっと「持ちづらい、編みづらい」とは思ったことはなかった。
数年前に「ナイフ持ち」を目にするまで、”他の持ち方をためしてみよう”とも思いもしませんでした。
逆に、海外では「ナイフ持ち」(ナイフ型、またはフォーク型)の人が多いそう。
InstagramやYouTubeで、海外の方の編み物動画を見ると、たしかに「ナイフ持ち」の方がとても多いです。
ということはー
「どう習ったか、最初にどう持ったか」によるのでは?
地域や時代によって、持ち方が違うってことは、
(かぎ針編みの持ち方で)人の手指の形や動き方によって
どちらが「持ちやすい」とか「編みやすい」とかは無い。
人それぞれ「編みやすい」と思った持ち方が、その人に向いている持ち方。
人それぞれ「使いやすい」と思ったかぎ針が、その人に向いているかぎ針。
ということでは?と思いませんか。
以前みたYouYubeの動画で、クロバーさんの方も似たようなことを仰っていた気がする、
というのを思い出し、動画を探してみました。
「かぎ針と持ち方」について(動画で見るクロバーさんのコメント)
こちらの動画(クロバーさんの2023年の新作発表展示館の様子)の中で、手芸メーカー「クロバー」さんの方が、かぎ針の説明をしてくれています。
その説明の最後で
(かぎ針は)最初につかったものが一番使い慣れているので、使いやすい
とおっしゃっていました(要約)。
そのご意見に、同意です!
でも、かぎ針シリーズそれぞれ工夫あり
そうは言っても「このかぎ針は、こういう持ち方でも使いやすい」など、工夫もされているようです。
クロバーさんで販売されているかぎ針には、以下のような特徴があります。
動画の中での説明では、
- 歴史の古い「ペンE」は、ペン持ち(正確には少し違う)の人にも使いやすい平面タイプ。
- その後販売された「アミュレ」は、鉛筆のような持ち方や、ナイフ持ちの方にも使いやすい立体タイプ。
ペン持ちの方向き | ペン持ち、ナイフ持ち どちらにも |
ペンE | アミュレ |
動画では、「かぎ針の先の形や大きさ」の説明もしてくれています。
細かいところも考えて作ってくれているんだ!とわかって、興味深かったです。
<参考>
[今年くる手芸が丸わかり]あのお道具の開発秘話も伺ってきました!クロバー2023年新商品発表展示会
アトリエちゅうりっぷさま
<参考> かぎ針の先 比較写真
参考に、うちにあるかぎ針の先の比較写真。
この4本は、どれも6号です。
あらためて比べると、たしかに「アミュレ」のくびれがすごい。
こちらは、4号。
左の「クロバー」のは、グリップのないシンプルなタイプ。
真ん中の「エティモ」は、しっかり尖っていてすっと刺せそう。
こう見ると、ダイソーのは結構まるまってますね。
かぎ針それぞれの形と特徴
手芸メーカーさんそれぞれから、いろいろなかぎ針が販売されています。
うちにあるものを並べてみました。
こう見ると、いろいろな形や長さがありますね。
グリップ部分、どれも少しづつ違っています。
持ち方だけじゃなく、何を編むか(毛糸なのかコットン糸なのかなど)によっても、かぎ針の使いやすさが変わったりします。
同じものを編んでいても「今日はアミュレが使いやすいけど、昨日はペンEが手に馴染んだ」なんてことも。
「ナイフ持ち」に合うのは、立体的な形の針
動画内でクロバーの方も言っていた、ナイフ持ちさんにも「力を入れやすい」と言われた「アミュレ」。
これのグリップは、平らではなく立体的な形をしています。
ナイフ持ちだけでなく、ペンを持つように持っても、使いやすかったです。
頭部分が小さいので、初心者の方でも使いやすいです。
ハマナカさんの「アミアミ両かぎ針」は、グリップが三角のような形になっているので、滑ったりせず持ちやすいです。
ただ、アミュレに比べると、グリップが若干かたい感じがします。
両側が、サイズの違うかぎ針になっているので、1本で2本分の仕事をしてくれ、コスト面でも優秀です。
もうひとつ人気なのが、チューリップさんの「エティモ」ですよね。
わたしは、グレータイプしか持っていませんが、「レッド」がすごくかわいい!
かわいいだけでなく、「編みやすさが全然違う」との感想もよく目にします。
かわいいハサミも入っているセットもあり。
ピンクもすごくかわいい。欲しい…!
歴史のある「ペンE」は「ペン持ち」にも使いやすい
いつからあるんだろう?クロバーさんの「ペンE」。
「もちやすいかぎ針」と聞くと思い出すのが、クロバーさんの「ペンE」です。
軽くて平らなグリップに滑り止めもついていて、編んでいても疲れにくいです。
あえて、この「ペンE」のデメリットを考えるとしたら、「地味」というところかな?
「シック」と思うか「地味」と感じるか、好みによりますよね!
たまに「限定カラー」が出ています。
定番カラーも、かわいいケースに入った、セットもあり。
結局どの「かぎ針」が良いの?
上に書いた通り、それぞれのかぎ針には、特徴があります。
メーカーのかぎ針は、どれを買っても「使っているうちに使いやすくなる」と思いますが、まとめるとこんな感じ。
ペン持ちの方向き | ペン持ち、ナイフ持ち どちらにもOK |
ペンE | アミュレ(クロバー) アミアミ両かぎ針(ハマナカ) エティモ(チューリップ) |
かぎ針編みは、編みぐるみからひざ掛け、アクセサリーなどなど、たくさんのものを作ることができます。
自分の持ち方にあったかぎ針で、楽しくいろいろ作りたいですね。
100均のかぎ針について
わたしは、100均のかぎ針も使っています。
では、「安いし買いやすいから、おすすめするか」と聞かれると、ちょっと悩む(・ω・)
写真のように、頭の部分が大きかったり、クセがあるように思います。
特に、編み目がきつめになる方は、編み目に刺しづらかったり、糸が割れてしまったり、編み目から抜きづらかったり。
使いづらく感じることも多いかも。
なにかのイベントなどで「今だけかぎ針編みをする」という場合なら
100均のかぎ針が安くて便利だと思う。
でも、「今後もかぎ針編みを続けたいから道具を揃えたい」という場合は
手芸メーカーのかぎ針をおすすめします。
少し(いや、100均と比べると7倍以上)お値段は高いですが、その分使いやすさが違います。
100均のかぎ針が おすすめの場合 | 手芸メーカーのかぎ針が おすすめの場合 |
”今だけ”かぎ針編みをする | 今後もかぎ針編みを楽しみたい。 かぎ針編みを、趣味にしたい。 かぎ針編みで、作りたいものが色々ある。 |
【あとがき】「ペンE」に出会った時は感動した
かぎ針編みをし始めた時に使っていた針は、昔ながらのシンプルなグリップ無しのもの。
金属の棒のやつです。
今も「あれが一番使いやすい」という方もいますが、わたしはあれを使うとすぐに指が痛くなってしまって。
中指にあとがついちゃって、痛くなるんですよねー。
それが当たり前だと思っていたのに、ある日手芸屋さんに行くと、すごく使いやすそうなかぎ針が!
それが、クロバーさんの「ペンE」でした。
さっそく買って使ってみると
なにこれ使いやすい!指が痛くならない!Σ(゜Д゜)
と感動してから、わたしは、ずっと「ペンE」派。
もしかしたら、他のメーカーでもすでに使いやすいものが出ていたのかもしれない。
でも、出会ったのがペンEだったんだよねー。
かぎ針好きな同年代の友人も、同じような事を言っていたので、わたしと同じ年代の方はみんなペンEと出会って感動したのかもしれない。
今は、ステキで使いやすいかぎ針がたくさん売られています。
手芸メーカーさん、本当にありがとう!